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General Dental Care

総合歯科治療

あなたが生涯に渡りご自身の歯を使っていきたいと考えるならば、まず口の中にはどのような「歯を失う病気」があり、その「原因は何かを知る」ことから始めなければなりません。

その上で

  1. 1病気の原因を取り除くこと
  2. 2現状を改善し、よりよい状態へと回復すること
  3. 3長期に渡るお口の健康の管理体制を整えること

これらを一つずつクリアしていくことが必要になります。

原因究明のための口腔内の徹底した総合診査、診断

病気の原因が何かを知るために

歯を失う理由は幾つも考えられますが、大きく以下の3つに分けられます。

  • むし歯
  • 歯周病
  • 問題のある
    噛み合わせ

日本人は、欧米先進国と比較して治療が多く、また来院回数が多い割に、歯を失う本数が多いというデータがあります。
これは例えばむし歯が出来たときに、原因を取り除かないままただ削って詰めるという治療が当たり前だったため、そこから再発を起こし治療を繰り返すほど歯がもたなくなっていく、といった事情がありました。

歯周病や咬み合わせの問題にしても同じことで、原因を取り除かなければ問題は解決しないのです。まず原因を知る必要があります。

日本人の平均的な歯を失う課程

永久歯が生えそろった10代からむし歯になっては治療を受けることを繰り返していくと、40代には奥歯を失い始め、50代から70代にかけて加速度的に歯を失っていきます。80代では全ての歯を失ってしまう人もいます。

※DMFTとは、過去に治療した歯の数の平均値のこと

治療の原因はやり直しが圧倒的に多い
Grönberg et al 2009

むし歯や歯周病はその歯1本だけでなるのではなく、口の中の環境そのものにも原因があると考えられますし、咬み合わせの問題は歯だけでなく顎の動きや周りの筋肉の機能、また強く咬む癖などにも関与していると言われています。原因は1つではなく、複雑に相互作用しているのです。

当院では、それら原因となる要素を整理するために、口腔内の包括的検査を行っています。
歯1本1本について、歯の寿命に関わる6つの要素を精査し現状を正確に把握するのはもちろん、必要に応じて歯や骨の状態を三次元的に把握できるCTの撮影や、唾液の成分や細菌の活動性など口の中の環境のチェック、さらには顎の関節の運動に至るまで詳細な検査を行い、問題点を総合的かつ徹底的に洗い出します。

患者さんの悩みの原因を突き止めることで、初めてそれを解決に導くための本当の出発点に立つことができるのです。

歯の寿命を左右する6つの要素

初期治療

細菌感染と咬む力のコントロール

実際に歯を治したり被せたりする治療を始める前に、非常に大事なことがあります。
むし歯や歯周病は、お口の中にいる細菌が引き起こす“感染症”です。細菌が作る酸で歯が溶かされるのがむし歯であり、細菌の毒素で歯を支える骨がなくなっていくのが歯周病なのです。この2つの病気が、歯を失う原因の80%を占めています。

いくら素晴らしい治療をしても、むし歯の原因となる細菌が歯の周りについたままでは必ず再発しますし、インプラントをいれたとしても歯周病の菌がいるままだと骨にくっつかず、いずれ抜けてしまいます。せっかく治療をしたのにわずか数年で駄目になってしまう、といったことが起こり得ます。
また、咬む力のコントロールも重要です。患者さんの咬むときの癖により、歯に力がかかりすぎると、歯が割れてしまったり、治した箇所の人工物が壊れてしまったりします。そのため、治療中であっても治療が終了しても、お口の中の健康チェックと噛み合わせのチェックは必ず必要です。

初期治療は、こうした問題が二度と起こってこないような環境作りを目的としています。そしてそれは常日頃の患者さんの努力と管理によってのみ成し得るのです。
当院では、担当歯科医師と歯科衛生士が患者さん一人一人につき、どうすれば感染や咬む力をコントロールできるのかを、充分な時間を丁寧に指導いたします。感染や力のコントロールは決して難しくはないですが、それが習慣として定着するまでには根気が必要です。患者さんが続けられるよう、一人一人の個性に合った最適な方法をご提案します。

オーラル・リハビリテーション

噛めない方の口腔機能回復

当院では包括的検査の結果を元に、現状を根本から変えるためにはどのような治療の組み合わせが最善かを総合的に判断して治療計画をご提案いたします。部分的なセラミック修復や歯の神経の治療といった「1本の歯に対する治療」から、歯並びの不整による咬み合わせや清掃困難の問題を改善するための「矯正治療」、失われた歯の機能を回復させるためのブリッジやインプラントなどによる「補綴治療」、またそれらの治療途中に不自由なく過ごしていただくための一時的な仮歯や仮の入れ歯による「暫間治療」も含めて、最終的に咬み合わせを回復させてご満足いただける状態になるまで、当院のノウハウの全てをもってトータルサポートいたします。

なお、総合的な治療はどうしてもある程度費用がかかってきますので、全て行うのが難しい場合はどの治療を選択するべきか、専属のコンサルタントがご相談に応じます。
患者さんのご希望により、治療の優先順位を可能な範囲で変更することも出来ますので、お気軽にお申し出ください。

症例1:総入れ歯が痛くて噛めない
一時的な入れ歯を作って当面の咬み合わせを確保しつつ、インプラントによる咬合機能の再構築を行った。
症例2:奥歯がなくなり、残っている歯も揺れてきている
下顎の前歯は残せない状態だったが、当面の噛み合わせを確保するため仮歯と一時的な入れ歯を使用し、適切な噛み合わせを維持した状態でインプラント治療を行った。
症例3:歯に隙間が出来てきており、咬むと痛い
残せない歯については抜歯を行い、上顎は仮歯による固定、下顎については矯正を行った。その後、強い咬み合わせを支えるため上顎は金属のブリッジ、下顎の大臼歯部にはインプラントを行った。

メインテナンス

再発を防ぐために 健康でいられる価値に投資をする

治療が終わると「では、またどこか悪くなったら来てください」というのが従来の歯科治療でした。
しかし、口の中に入れた人工物は、治療が完了した瞬間からすでに消耗が始まっています。70℃の味噌汁からー10℃のアイスクリームまで、はたまた酸性からアルカリ性まで、日常的に激しい変化にさらされるお口の中は、実は非常に過酷な環境なのです。自動車に整備点検が欠かせないように、治療を行った部位もその機能に問題がないかどうか、定期的なチェックをしなくてはなりません。
治療が終わって満足のいく咬み合わせが得られたら、それで終わりではなく、むしろそこが新しい出発点になります。それが機能し続ける限り、つまりは患者さんが生きている限り、維持管理は必要不可欠です。

けれど、心配には及びません。メインテナンスは数ヶ月に1度、リスクが高い人でも月に1度、担当歯科衛生士が患者さんの状態を確認し、問題が起こりそうな箇所については指導を行います。ほんの数十分、その時間を費やすだけで、治療したものの寿命は大きく変わるのです。放置して再治療になってしまい、また多くの時間と費用をそこに費やすより、遥かに効率的で合理的と言えるでしょう。
また、治療後に何か気になっていることがあれば、その場で気兼ねなく相談することも出来ます。歯科衛生士は患者さんのお口の中を一緒に守っていくパートナーとして、治療完了後もずっと患者さんとともにあり続けます。メインテンンスは計画的に受診していくため待ち時間はありません。しかも病気が発症していないので、とても快適でウトウトするほど気持ちの良いものです。