ASO KIDS DENTAL PARK歯科衛生士の小川です。
11月25日(日)に石川県金沢市で行われた日本小児歯科学会中部地方会大会に参加してきました。
今回はポスター形式の参加で、縦150㎝、横90㎝のポスターに自分たちで決めた演題 『未就学児に対する早期介入型教育的予防歯科プログラムの効果』について研究したテーマについて発表しました。
当院では唾液検査や口腔内診査後カリオグラムを用いて、患者さんのリスクを把握し、個々の患者さんに適した教育・予防処置を行っています。
さらに、3歳未満を対象に『821クラブ』というオリジナルのリトミック形式の歯つ育プログラムを行っています。
幼稚園の先生と保育士が担当し、口腔の健康にトピックをあてた手遊びや紙芝居などを月変わりで行い、リトミック後は診療室で歯科衛生士がメインテナンスを行っています。長い年月がかかると思いますが、821クラブを通じて、歯みがきを楽しみ、歯に興味持ち、歯みがきや歯科医院の定期来院が定着し習慣化させるのが目的です。このように子ども達の成長発育に関わり、自然と寄り添えるのも予防歯科の大きな魅力の一つです。
実際、今回の研究結果で初診時と比べ、フッ化物使用が増加し、カリエスリスクが下がる患者さんが多く、定期来院を通じ、患者さんの知識が向上し、それを実践してもらえていることがわかりました。さらに患者さんが患者さんを啓発してくださり、地域への波及効果も大きいものがあります。
今回ポスター発表を行うことで、外部の方に当院の診療や思いを知ってもらうだけでなく、私たち自身も患者さんの変化を感じることができ、やってきたことの意義を感じることができました。
当院のポスター内容に興味を持ち、展示中にさまざまな質問がありました。特に印象に残った質問は、「大人数の歯科医院じゃないとできないシステムですよね。全員が同じように診療するのは大変ではないですか?」という内容でした。
確かに、大人数の歯科医院だと大変なこともありますが、同じような気持ちで患者さんのために一緒に頑張れる多くの仲間がいることを改めて素敵なことであると感じました。
同時に、仲間というのは私たちスタッフだけでなく、同じ気持ちで当院に通ってくれている患者さん、保護者の方も同じ仲間であると感じました。心が温まり、また明日から診療を頑張ろうと思えました。
ポスター展示参加を通して、『821クラブ』の役割や効果を再認識することができました。今後は歯科医療はもちろん、食育、発育の分野にも視野を広げ、豊富な内容にしていく予定です。
今回は地方学会でしたが、実際に展示しているポスターの前に立って質問を受けるのは緊張しました。
私たちが行っていることを知っていただく良い機会ですし、私たち自身も患者さんのためになっているのかを再確認できるような内容で、とても貴重な経験になりました。
今後も積極的に学会に参加していきたいと思います。