歯科医師の井澤・稲葉です。
5月23日(木)に、麻生歯科クリニックに当院の非常勤勤務医でもある、東京医科歯科大学の風間龍之輔先生を講師にお招きし、院内でのCAD/CAMオールセラミクス、とりわけCERECに特化した形成のトレーニングセミナーを行いました。駿河デンタルオフィスの八田先生と森川先生にも御越しいただき、4名でのプライベートセミナーとなりました。
前半の講義で、風間先生に教えていただいた、CERECにおける形成の基本のいくつかを以下に記載します。
1.非形成面と形成面の境界を明瞭にする
2.テーパーやベベルはつけず、ボックスフォームとする
3.外側の開放部は若干テーパーをつけ、アンダーカットにならないようにする
4.応力集中による破折を避けるため、内面には明瞭な線角は付与しない
5.ミリングバーの直径を超えるような複雑な形態は避ける
他にも、「仕上げにFFのバーを使うと接着力が大きく向上する」など、CAD/CAMの特性を熟知している風間先生の形成のノウハウを分かりやすいスライドで詳しく教えていただきました。先生は導入当初一日につきレジン歯を60本以上、形成練習していたそうです。
後半は実習で、事前に形成しておいた模型の添削指導をしていただき、それを修正するのに加え、講義で得た知識をもとに1からの形成を行いました。
風間先生のCERECバーさばきは見事の一言で、FFのバーを軽く沿わせただけであっという間に表面が滑沢になっていくのはただただ驚嘆でした。自分たちが同じことをしようとしても面の荒れはなかなかなくなりません。風間先生曰く、バーの当て方や動かし方だけでなくフットペダルによる回転数コントロールも同時にしなくてはいけないそうで、そこまで習熟するにはまだまだ時間がかかりそうです。
風間先生に「センスがいい」とほめていただいた二人ですが、その言葉がお世辞となってしまわぬよう、頑張っていきたいと思います。
このような機会を設けていただき、師である先生に厚く御礼申し上げます。
また毎週 金 土は東京医科歯科大学からCEREC専門チームが診療に参加されています。
一日でも早く標準的なCEREC診療ができるように診査診断、形成、口腔内スキャン、デジタルイメージング、接着、研磨の知識と手技の習得に努めます。