研修医の後藤です。
11月3日に名古屋で開催されたCEREC Basic Courseの内容が素晴らしかったので報告させていただきます。
近年歯科界で急速に普及したCERECシステムによる即日審美修復では、CEREC修復のコンセプトおよびブロック材の物性の理解、形成・光学印象採得における特有の術式、最新の接着技術が要求されます。
近い将来、日本トップクラスのCAD/CAMデンタルクリニックになることを目標として、現在当院では、人材育成・技術強化・医療設備拡張を盛んに行っています。
今回のセミナーは研修医や研修技工士等の人材育成の一環でCERECシステムのコンセプトや学術的背景の正しい治療ポイントに対する理解を深めることを目的とした、いわゆる「CEREC 入門者」向けの内容です。
講師は、東京医科歯科大学大学院非常勤講師・スイス Zurich大学客員教授の風間龍之輔先生です。先生は、CERECシステムで学位を取り、ドイツにおいてISCD(International Society of Computerized Dentistry) CERECインストラクターライセンスを取得されていらっしゃる、日本におけるCERECの第一人者です。また、CERECシステム開発者の1人であるDr.W.Mormannとも交流があり、CERECシステムの最先端のノウハウを学んでこられています。ご存知の方もいるかと思いますが、院長の麻生以下、研修や講義には度々参加させていただいています。
先生の軽妙な話術でテンポ良く講義が進み、夢中でノートをとっているうちに、講義は終了を迎えました。
セミナーの内容を紹介します。
① CERECシステムと従来法CAD / CAMとの違い
② CEREC開発の背景・コンセプトの理解
③ CERECのエビデンス・特徴・臨床的利点
④ CEREC修復における形成・接着のポイント
⑤ 医院スタッフが共有すべきCEREC修復の意義
⑥ CEREC修復を成功に導くアシスタントワークのポイント
CERECシステムの基本的な知識はもちろん、スタッフ教育にまで話が及び、非常に内容の濃い講義でした。特に形成と接着のポイントは、先生の圧倒的な経験と長期臨床例に基づいた医療データから間違いのない治療方法をご紹介下さっていますので、臨床にすぐ応用することができ、非常に参考になります。
今回のセミナーで改めて感じたことは、
・CERECは単に審美性を目的としているのではなく、現時点で再治療の必要が
最も少ない治療法の1つであり、それが結果的に患者さんの利益に繋がる
・光学印象・即日修復という新しい治療法により、治療の流れが変わり、
患者さんの口腔の健康の維持に一層役立つことができる
ということです。
平成21年度には、「歯科用CAD・CAMシステムを用いたハイブリッドレジンによる歯冠補綴」が厚生労働省により歯科における高度先進医療に認定され、届け出医療機関(対象は大学病院)においては保険診療との併用が認められるようになりました。CERECは国が認める先端歯科医療の治療法の1つになったと言えます。
今回のセミナーで学んだことを生かし、優れた治療法の1つとして、自信を持って患者さんに説明できるようにしていきたいと思います。
12月11日(日)には、講師に風間先生をお招きして、シロナ社主催のCERECの勉強会が静岡で行われます。またとない機会ですので、CERECに興味をお持ちの方は是非ご参加下さい。
お申込用紙は下記よりダウンロードできます。
お問合せ先
シロナデンタルシステムズ株式会社 名古屋支店 担当 松根様
Tel 052-251-8467
Sirona CEREC Sunday Seminarの詳細はPDFファイルをダウンロードしてご確認下さい。