院長の麻生、歯科技工士の村井久乃です。
11月27日、白水貿易主催による『伝統と革新を両立したセラミックスの世界』がテーマでの講演会に参加しましたので、報告させて頂きます。
主な聴講の目的はメジャーセラミストとして世界で活躍されている技工士の山本尚吾先生からセレックで天然歯の内部構造の特徴的な表現を忠実に再現させることはアドバンスな対処法、すなわちセレックを利用した陶材のレイヤリング方法で可能であることをあらためて教えていただきました。
芸術的な歯を創造する世界的なセラミストが、デジタルテクノロジーを駆使する時代になっているということが重要です。
従来型のメタルボンドポーセレンはパウダーだけで築盛するテクニカルな点が重宝され、リアルに形態模写するための精密技術に凝り過ぎて本来の歯科医療から大きくかけ離れた感が否めません。ここで大事なのはセレック修復において審美面に特化することが求められているのではないのです。また技工物は美しく芸術的でも、それをクリエイトする設備環境や労働条件は悪化の一途をたどる現状は本末転倒。患者さんが知らないからといって看過できません。
特有の構造的に問題を抱えているのです。
我々、歯科医療業界も近年のコンピュータ技術の驚くような進化の恩恵を受けて主要プロダクトのセラミック素材の加工技術や高精度化が進み、さらに治療を受ける患者さんがはっきりとした形での安心と安全を補綴や修復の歯科医療にも求めるようになっています。自分の口腔内に入る補綴物の技工過程にも透明性が求められているのです。
特に震災以降、患者さんの変化を大きく感じます。
健康観の高い患者さんはネットなどのソーシャルメディアで情報を相互補完し、『歯科医療を見極める力』を個々に持っていることに、気づいている歯科医師、歯科技工士は残念ながら少ないのが現状です。
今一度原点に戻り、忘れてはいけないのが歯科技工を含む歯科医療は科学であります。
修復や補綴の領域も、生物学、病理学、理工学的な面が大きく影響を受け、その道の学問を履修した者ならば、だれがおこなっても同一の結果がでて、再現性があり、均一な質を保証できる歯科技工技術こそが大事であります。歯科技工は患者さんからトータルクオリティーマネージメント(TQM)が求められているのです。
技工の業態も進化しています。 この大きな変化の波をセレックシステムを通して感じてほしいと思います。印象が不要になる、模型が不要になる時代に来ています。
当院では1ヶ月前よりCEREC inLab システムを追加投入した事により、CEREC Fullspecになり、適応範囲が飛躍的に広がり、さらに高度なセラミックに特化した先進医療を患者さんに従来より圧倒的に短い時間で提供できる事になりました。ジルコボンドやCAD-onのブリッジ双方とも最短2日で完成します。
麻生歯科クリニックでは歯科技工士の皆さんにもCEREC inLabを使用していただきハイクオリティーなデジタルデンティストリーを体験してもらいたいと思っています。尽きましては、興味がある方はメールかお電話にて、ご連絡をして頂ければと思っています。
快く歓迎いたします。
お問い合わせ先メール info@aso-shika.com