内科的歯科医療
『削って詰める』という一般的な外科的治療が主な歯科医療を見つめ直して、日本の歯科における疾病構造を変えよう(治療から予防へ)と内科的な歯科医療を目指す動きが日本でも出てきています。こうした歯科医療の変革は30年前より歯科先進国では採用されています。
歯科医療を医療の観点でとらえ、早期発見、早期治療で破壊された部分を外科的に切除しすぐに生体材料(不活性な金属や詰め物)で置換させ、欠損部を代替治療(義歯 ブリッジ)などで補い続けるという従来型の歯科治療から、虫歯や歯周病の原因となる口の中の細菌群の除去を徹底し口腔内環境を良好に導き、できる限り破壊の進行や欠損を遅らせて病気本来の治療(予防)を優先させる内科的歯科医療が生涯に渡り口腔内が健康でいられ続ける恩恵(患者利益)をもたらします。
すなわち、メディカルトリートメントモデルとは病因論を正確に分析、把握した上で手順に沿った検査、診査を行い診断し、必要最小限の処置を行い、メインテナンスを続けるという治療体系のことをいいます。
口腔内の2大疾患である虫歯や歯周病は感染症による疾患であることが判明しています。
原因となる危険因子を減らさなければ、いくら腕の良い歯科医が良質な治療をしても再発を繰り返していきます。その先には、総入れ歯が待っています。
はたして、歯科医は皆さんの口腔の健康増進にどれだけ寄与しているのでしょうか?60歳以上の方の口腔を総入れ歯にしていくプロセス(手順)をたどるのが、歯科医院の役割でしょうか?
否、我々は皆さんの口腔の健康を守り、生涯自分の歯でいられる環境づくりにのみ貢献していきたいと考えています。またそうあるべきなのです。
歯科衛生士の役割
メディカルトリートメントでは歯科医は進行しすぎた虫歯や重度歯周病にのみ最小限の積極的な介入を図り、初期の虫歯や、かかり始めの歯周病は力量の高い歯科衛生士が主に細菌を減らし進行を抑制する予防診療(病気本来の医療)を担当します。
故に、メディカルトリートメントモデルにおいては、歯科衛生士が重要な役割を果たします。
『マイ ハイジニスト』といって歯科衛生士が自分専用の個室を持ち、歯科医から委託された、受け持ち患者さんの口腔ケアにあたります。
内科的歯科医療では、口腔内の衛生管理に対する患者さんの理解や共通の意識がとても大切です。また、それがなくては医療が成り立ちません。
歯科医療啓蒙活動の一環として、正しい知識を得ていただいてから、診療行為を行うため、歯周病検査、唾液検査で細菌量や分泌量、抗菌力を測定し疾病にかかる危険度をレーダーチャートで図解する工夫をしたり、治療前後に撮影した規格化された口腔内写真を患者さんが所有し持参する『健康管理ノート』に添付し継続的な衛生管理で、どれだけ改善できたのかを分かりやすくレクチャーしたりと実に多彩な活動を行っています。故に歯科衛生士の職責は大変なものです。
メインテナンスにて治療結果をモニタリングして再発予防の所要の処置を講じ続ける必要があるのです、
そられの結果から得られた患者さんに関するデータを収集し、患者さんの生涯に渡る健康な口腔機能を営めたか、我々はその目標をどのくらいサポートできて、達成できているか、
追跡調査をして把握し、必要なら問題点を解決していくことがメディカルトリートメントモデルを実践していく医院の条件でもあるのです。