術後アンケートをまとめて
はじめまして、副院長の麻生順子です。当クリニックでは、静脈内鎮静法(リラクゼーション法)や全身管理を担当しております。リラクゼーション法の説明を理解していても、いざとなるとやはり怖いものでしょう。治療を受けた場合のアンケート結果を公表した方が一番分かり易いと思いますので、参考になさってください。
アンケート内容
- 手術中の記憶について
- 手術中の快適性、痛みについて
- 手術中、後の不快症状について
- 再度手術をするとしたら、同じ方法を希望するか
以上4項目を5段階で判断してもらいました。
アンケート結果
約93%の方が「寝てしまった」とお答えになりました。
約33%以上の方が「完全に寝ていました。」「何も覚えていません。」「全く痛くありませんでした。」という完全健忘群。
約60%の方は「うっすら聞こえたり、眠っていたりしていました。」…記憶群。「とても楽に終わりました。」「もう終わったのですか?」など様々な感想でした。
残りの数%は心身障害があり返答不可能の方、また5%は不快症状や痛みが出た方でした。

心身障害を伴う方は、ご両親や施設の先生からは「また是非お願いしたい」とのご感想を得ております。
不快症状が出たとのお答えの内訳は、ほとんどは術中の「音や振動が聞こえた。」「麻酔が痛かった」や、術後の「吐き気、むかつき、ふらつき、眠気の持続」などですが、著しい不満を示された方はいらっしゃいませんでした。
手術後の不快症状は、1〜2時間程度横になって休んでいれば極力回避できます。私どものクリニックでは手術室の隣にリカバリールームをご用意しておりますので、個室でゆっくり休んで頂きます。
「手術中の意識が完全に無かった」という完全健忘群中には、「もう少し意識があった方が良い。」と答えた方が14%にも及びました。全て女性の方でしたが、中には完全な健忘効果を望まない方もいらっしゃるので、術前のカウンセリングが大事であると再認識させられたご意見でした。
また、98%の方が「良かった。また受けたい。」とお答えになっています。(障害児はご両親、施設の先生に伺いました。)
嘔吐反射のある方
嘔吐反射のある方は、現在100%「これをしないと治療できない」との支持をいただいております。嘔吐反射をお持ちの方は、いろいろな医院に通ったが治療が出来ず、相当な苦労や不安をお持ちの方が多いいです。
食事や歯ブラシは出来るのに歯科治療だけが出来ない方もいれば、歯ブラシさえ出来ない方もいらっしゃいます。ゆっくりと時間をかけて、何が出来て何が苦しいのかをカウンセリングしてみると、過度な緊張からきているケースがほとんどです。緊張や不安にはリラクゼーション法は非常に良く効きます。
当クリニックではリラクゼーション法で一度に多くの歯を治療し、あとは担当衛生士による予防プログラムを受けて頂くことで、不快な治療を最小限に止めるよう促しております。わざわざ東京から来院されている患者さんもいらっしゃいます。
術者へのアンケート
また、他院で手術がある場合、私が麻酔をかけに出張することが多くあるのですが、鎮静法を施した場合の術者へのアンケート結果も採ってみました。
適切な鎮静は、術者にとってもストレスがかからず、100%の歯科医師が希望していました。歯科医師もプロとはいえ人間です。患者さんにストレスを与えている、という思いは、実は術者にも多量のストレスを与えます。
つまり術者のストレスの無いことは、安全な手術の近道と考えられます。鎮静法で患者さんの全身管理をすることで、患者さんのストレスを取り除き、さらに術者が治療に集中できる環境を整えることも私の役目であると考えております。
まとめ
以上がアンケートの結果です。日本歯科麻酔学会(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdsa/)などでのアンケート報告をふまえても、かなり多くの患者さんに痛みの無い、そしてより安全な治療をご提供できるかと思います。
静脈内鎮静法には催眠効果、鎮静効果、健忘効果、鎮痛効果などがありますが、一番大事なのは歯科医師と患者さんとの信頼関係です。カウンセリングは随時行っておりますので、ご相談ください。