悪くなったときだけ歯医者で処置をしてもらい、手入れは自己流の歯磨きだけというのでは、むし歯や歯周病の原因から考えると、お口の健康のためにはほとんど何もしていなかったといってもよいくらいです。
治療だけで歯の健康を守ろうとするのは限界があるのです。
私たちにとって、むし歯や歯周病は大変身近な疾患ですが、その病因が十分に解明されたのは最近のことです。病因の解明によって、むし歯や歯周病に罹るということは、非常に個人的な問題であることが理解できるようになりました。
個人個人の病気に対するリスク(かかりやすさ)を診断し、そのリスクをコントロールすることによって効果的な予防や治療が可能になってきたのです。そして、病気の発症にかかわる様々なリスクを検査することで、発症前診断への道も開かれようとしています。
つまり、歯科医療は「悪くならないための医療」へと転換しはじめたのです。「治療から予防へ」と変わってきた歯科医療の詳細を、次項から順を追って紹介いたします。そして、多くの方々にお口の健康を守り育てる歯科医療に是非、参加していただきたいと思います。